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第三十六話 栞

last update Date de publication: 2025-09-09 05:33:56

第三十六話    栞《しおり》

赤岩が復帰してから二週間が経つ。

桜の花も散り出す頃、梅乃たち三人が並び

「みんな、よくな~れ」 そう言って “ニギニギ ” をしている。

そんな中、赤岩は岡田に蘭方医術を伝えていた。

「ここの腑《ふ》ですが……」 ※腑は内臓のこと

医学書を使い、岡田に説明をしている。

岡田も必死に学んでいく。

その途中、

「そして先生…… 先生の病とは、どんなものなのでしょう……?」

岡田の質問に、赤岩は黙ってしまう。

「先生?」

「あっ、すみません……」 慌てたように赤岩が謝る。

「先生……」

「私の病は貧血なんです。 それも悪性の」 赤岩が話すと

「先生― 戻りました~」 梅乃が赤岩の部屋の前で声を出す。

この声で赤岩と岡田が黙ってしまう。

梅乃が赤岩の部屋の戸を開ける。

「赤岩先生、岡田先生もいたのですね。 今日も教えてもらえますか?」

梅乃が無邪気に医学を教わりに来る。

「そうだね。 今日は何を勉強しようか?」 赤岩が微笑む。

 岡田は現実を知りながらも、二人の未来を見守っている。

 「梅乃、古峰と買い物に行っておいで」 采がメモを渡すと

 「はーい」 梅
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